よむきくたべるあるくみる きく別館

1994年から現在までのライブレポート。個人的な思い出。

GO-ROCK2001 赤坂BLITZ

本日のライブはFM局のNACK5が主催するイベント。深夜番組のMidnight Rock City(略称MRC)などでレギュラーを持っているバンドが一同に会するイベントです。もちろん私の目当てはZIGZO

整理番号は早いほうだったのですが、イベントで中途半端に前の方にいるのも疲れるので、一番後ろの一番高いところを陣取る。その2列目なのでステージも割とよく見えました。

17:30頃、開演中の注意のアナウンスが流れる。その最後に「間もなくオープニングアクトの演奏が始まりますので……」とのアナウンス。開演は18:00の予定、ということはオープニングアクトは開演前にやるのか! とちょっとびっくり。でも終演時間を考えるとその方が良いですね。

そして出てきたオープニングアクトACIDMANというバンド。演奏はもう少しでしたが、メンバー曰く「今日は名前を覚えてもらうために来ました。覚えて帰ってください」。うん、名前は覚えた!

本編1組目はジャイアントステップ。初めて見ました。曲は……あまり記憶に残ってません。MCでギターの人(南雲くんというらしい)が「MRCの先輩方はみんな優しくしてくれて嬉しいです」というようなことを言ってました。この番組って曜日を跨いでみんな仲良いイメージがあったので、イメージどおりでちょっと嬉しかった。首に巻いてたバンダナはZIGZOのRYOに貰ったとか。

2組目はTHE TRANSFORMER。登場したときサポートのドラムの人がかなり目立っていて、TRANSFORMERは3人バンドだから、これはdrug store cowboy? と思ってしまいました。……私CD持ってるのに、見かけでメンバーが分からないとは(汗)。

しかし一瞬分からなかったのは私のせいだけではないらしい。以前見たときは(去年12月)もっと暗いアンダーグラウンドな感じがしたのに、今日はいかにもロック。変わったのか? でも私は今日のほうがより好きなので、この変わり様はOK。ボーカルの桐島直志、間奏部分でステージ横のはしごを登り、スピーカーの上に腰掛けて客席を眺めたかと思ったら、そこからステージに飛び降りる。ギターの本郷さんは口に含んだ水を霧にして客にかけてた(ファン以外にはかなり迷惑かも)。かっこよかったです。

残るは2組、多分トリがZIGZOだろうから次はdrug store cowboyかと思っていたら、アコギを持った2人が登場。「オセロケッツの森山公一、通称森くんです」「坂本サトル、通称坂やんです」「2人合わせて坂森(酒盛り)です」。スペシャルゲストの2人でセッションでした。ユニット名(坂森(酒盛り)は本人達の言ったままの表記)どおり、ステージ上でビールを飲みつつの2人。喋りもめちゃめちゃ面白くて腹筋が痛かった。まずは坂本サトルの曲とオセロケッツの曲を1曲ずつ。オセロケッツの歌が1週間がどうたら、というタイトルで、Wednesdayから始まるので何故だ?? と思っていたら、いつ始まっていつ終わるのか分からない僕の一週間、という歌詞が最後にあって妙に納得。そして最後は「赤いスイートピー」!!!! サビの部分をハモったり、オリジナルとは全然イメージが違って面白かった。こういうのが聞けるのもイベントの醍醐味ですね。

続いてdrug store cowboy。丁度1年前にも見ているのですが、1年前に比べてかなり態度がでかくなってました(笑)。MCも喧嘩腰。でもそれが頑張って喧嘩腰という感じで可笑しかった。それにしても音がでかい! 以前見たときもでかかったんですが、会場が狭いせいかと思っていたのです。違ったのか。ノリやすい曲だったのでずっと体動かしてました。というか、動いてないと轟音で倒れそうだった。このバンドも相当客席に水撒いてました。いいんだけど、やっぱり嫌な人はたくさんいるんだろうなあ。

そして最後、ZIGZO! 今まで全く動いていなかった客が一斉に動き出して可笑しかった(苦笑)。曲は「I am a slider」「RUSH!!!」「...and I said yeah」「flow」「WALK」「THE WORLD INTRODUCTION」「ひまわり」「ブラボ」の8曲。飛んだり跳ねたり踊ったり、すごい楽しかったです。

今日の秀逸は誰が何と言おうと「flow」。MCで「ZIGZOです」と言ったあと、「はじめましての人も、何度か顔見たことある人も、みんな同じ人間だ。日本人だ。地球人だ。人間だ。そういう歌です」と言って始まったのが「flow」。ああ、“今”にぴったりな歌だなあ、と思っていたら、TETSUめ(笑)、歌詞を変えて歌ったので泣きそうになってしまった。「なんだかとても悲しげなニュースが 見上げた夕方にたちこめている」という歌詞の「夕方に」を、「ニューヨークの空に!」と歌ったのです。歌ったというか、叫んだ。歌詞を一文字一文字しっかりと、噛みしめるように歌うので、余計に痛かった。「儚き事と知る」という歌詞が、胸に沁みました。多分きっと私だけでなく、会場中の人が同じように感じたことでしょう。曲が終わった時、暖かく、そして力強い拍手が会場中を埋め尽くしました。

そしてなんとなく湿っぽくなってしまった会場に向かって何か喋りかけて、やめて、「雰囲気変えないか?」。その一言でふっ、と会場の雰囲気が変わってしまったのは凄かった。続けて「世界ではいろんなことが起こっているけど、それはそれで頭において、楽しむ時は楽しみましょう」。そう言ってもらって、すごくほっとしました。何となく心の奥に、こんな時なのに私だけ(私だけってことはないし、日本だけってこともないだろうけど)楽しんでいいのかな、という気持ちがあったから。でも、TETSUの言うとおり。楽しむ時は楽しまないと。もちろん絶対に忘れたり、無関心でいたりしてはいけないけど、ずっとそれだけを考えていても仕方ない。すごく力強い言葉でした。

そんなわけで新潟に引き続きTETSUの魅力にくらくらしてしまいました。でもSAKURAファンなのでちゃんとドラムも見ました。新潟の時は丁度死角になって見えなかった、「調子の悪いドラムスティックを後ろに投げる姿」もよく見えたし。RYOとDENのコーラスも素晴らしかった。TETSU、「flow」で声を張り上げすぎたのか何なのか(ただ歌詞忘れただけ??)、「THE WORLD INTRODUCTION」辺りで途中の歌詞がすっぽ抜けてました。11月にはシングル「CHELSEA」を発売、そしてツアーがあると告知。ああ楽しみだ。

終わったのは21:40頃。計6組も出たのになんて早いんだ! すごく充実した、良いイベントでございました。