よむきくたべるあるくみる きく別館

1994年から現在までのライブレポート。個人的な思い出。

HYDE TOUR 2006 FAITH 横浜アリーナ

  • 開場30分前に着いて、外の物販に並ぶ。パンフとhydee's mintを購入。hydee's mintはペッツみたいなモノで、HYDEの口からミントタブレットが出てくるという代物。でもあまりHYDEには似てない。ちょっとマイケルジャクソンぽい。面白そうなので買ってみた。
  • 数量限定で香水もあったのだが、1本12000円だったので諦めた。ワインの絞り滓から取れる貴重な香料なんかも使ってるらしい。
  • パンフはうちに帰ってから見たけれど、ストーリー仕立てになっててなかなか面白かった。
  • 物販に時間がかかったので入場がギリギリに。入場に相当時間がかかっていたので、入場列に並ばないで済んだのは良かった。
  • 今日のステージは会場を横長に使うパターン。楕円形の長い辺の中央にステージがある。花道なし。更にアリーナ*1がオールスタンディングで、ステージの左右にもスタンディングエリアがあるため、ステージは三方から客に囲まれている状態。
  • 私の席は西スタンド。ステージを下手側から斜めに見る位置。
  • ステージ上には教会のステンドグラスのようなセット。蝋燭も何本か灯っていてとても綺麗。
  • 1曲目は「JESUS CHRIST」。しかしハウリングと音割れがひどすぎて途中まで何が何だか全然分からなかった。
  • 今回ステージには5人。HYDE、HIROKI(B)、KAZ(G)、FURUTON(Dr)と、マニピュレータの斉藤仁さん。
  • この斉藤仁さんが素晴らしいヘドバン番長で。リズムすら取り辛い酷い音響の時でも、この人の動きを見ればリズムは分かる。
  • マイクスタンドが中央だけでなくステージの右前方と左前方にもあるので、HYDEは割と自由に動いて歌っていた。
  • しかしちょっと目を離したすきにHYDEが動く上、遠目には他のメンバーとの違いがよく分からず、何度も「あれ? HYDEはどこ?」状態に。
  • 照明が凝っていて綺麗だったけれど、もう少しピンスポット当ててくれないと誰がどこにいるのか分かり辛い。折角自分の席に近い方のマイクで歌ってるのに気付けないこと数回。
  • 「SEASON'S CALL」を聞いて今日のBLOOD+を録画し忘れてきたことを思い出した。
  • バックが教会ステンドグラス風なので、きっとあそこにディーヴァ様が、とか思ったのは秘密です。
  • ステンドグラス風なのは映像だったらしく、途中から普通にスクリーンとして機能していた。
  • どの曲のときか忘れたけれど、そこに戦争の映像が流れていた。
  • HYDEの歌い方がすごくロック。ラルクの時と違うのはもちろん、666ツアーの時よりもシャウトしてた気がする。
  • 斉藤仁さんによる「数字で振り返るFAITHツアー」(うろ覚え)コーナー、が長いMCみたいな感じだった。斉藤仁さんがつけた仮面の数とか、HYDEが足下のスイッチを踏んだ数とかをランキング形式で。実数なのか謎なものも結構あった。ちなみに1位は、掲示板への書き込みの総数だそうです。
  • 本編の最後が「UNEXPECTED」、アンコールの最後が「MIDNIGHT CELEBRATION」。その辺りに「LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS」もあった。
  • 「MIDNIGHT CELEBRATION」では火花や炎の特効が凄かった。ばんばん火が出て、爆発音がちょっと怖いくらいの勢いだった。初めの方でHYDEが「武道館は規制が厳しくて云々」と言っていたのだけど、これのことも指していたのかも。ほんとに消防局に怒られるんじゃないかってくらいの特効だった。

以下は、私の正直な感想です。
あまり楽しめませんでした。ライブパフォーマンス自体は良かったし、セットや演出も綺麗だった。でも、ライブ会場にいる気がしなかった。ライブDVD、それもステージ全体を俯瞰で撮っただけのものを見せられている感じだった。
そしてアリーナとスタンドの熱気が違い過ぎた。アリーナはものすごく盛り上がっているのに、スタンド席の観客は半分以上が座ったまま。立たなきゃいけない決まりはないし、楽しみ方は人それぞれ自由だ。演出がとても凝っているから、暴れずにまったり見ても楽しめると思う。
でも、HELLOとかMIDNIGHT CELEBRATIONでもじっとしてるって何なんだろう。
そんなことで楽しめなくなるのは勿体無いので、私は私で周りを気にしないように努めて、好きなように踊ったり暴れたりしたのだが、やっぱり近くの客のおとなしさは嫌でも目に入って、気持ちがすーっと冷めてしまう。
ライブって、ステージと観客のコールアンドレスポンスがあってこそ成り立つものだと思う。文字通りの声による掛け合いが一番分かりやすいけれど、そうでなくても、観客は演奏を聴いたりパフォーマンスを見たりして湧き上がってきた感情を何らかの方法で*2ステージに伝え、それを受け取ったアーティストは更に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれる、というものだと私は思っている。
綺麗な演奏を聴きたいならCDで充分だし、綺麗な顔を見たいなら雑誌や写真集で充分だ*3。ロックライブに限らず、クラシックだって演歌だってコンサートはそういうもののはずだ。もちろん、つまらなければつまらないという感情を伝えても良いと思う。
だけど今日のライブはそれがなかった。アリーナとステージではきちんと感情が行き来していたと思う。でも、スタンド席にはなかった。スタンド席でも声を出したり踊ったりしている人はいたけれど、一丸となってステージにぶつけるだけの熱量はなかった。ステージからの熱も、スタンドに来るとその冷気で冷やされてしまい、充分には届かない。まるでスタンドとアリーナの間に見えない壁があるみたいだった。
私は途中何度か、こんなにノリが悪いとアーティストの機嫌が悪くなるんじゃないかと少し不安になったのだが、ステージからはスタンドがあまり見えなかったかもしれない。私の席からも対岸のスタンドやボックス席はほとんど見えなかったから。それともあまりにひどいから無視されたのか(被害妄想)。まさか。

ただ、アーティストや制作の側が、ここが巨大な会場だということをきちんと考えてくれていれば、もう少し違ったんじゃないかという気はする。
たとえば花道を設けるとか、スクリーンをもっと活用するとか。ステージが遠くて見えにくい場合、スクリーンに映ったアップがすごく良い表情だったとか、自分の側の花道に来たとかいうだけで盛り上がるものだ。スタンドで座って見ていた人たちもそれなりに楽しんでいただろうけれど、中には、全然見えないしつまらない、と思っていた人もいただろうから。
それと、アリーナは数ブロックに分かれているのだが、各ブロックが広いため、ブロックの前方はぎゅうぎゅうなのに後方には空白ができていて、スタンドから見るとその空白が非常に目立つ。それも気持ちが冷める原因の1つだった。安全のためにゆとりのあるブロックにしないといけないのは分かるが、それだったらもっと細かくブロックを分けて大きな空白ができないようにした方が良かったんじゃないか。
で、そんなことをアンケートに書きたい、と思ったらチラシ袋の中にアンケート用紙がなかった。私のだけ入ってなかった、てことはないと思うのだが。

まあ、私が最初からアリーナ立見チケットを取っときゃよかったんですが。でもFC入ってないから確実に取れそうなチケットをまず確保しておきたいし*4、666ツアーの武道館の時はスタンドでも充分楽しめたからこんな状態に陥るなんて思ってもなかったし。でも武道館よりかなり広いよな、横アリ。
やっぱりhydeistに入るべきなのか。ううううううむ。

*1:横浜アリーナでは、他の会場でアリーナ席と呼んでいる部分をセンター席、1階席に当たる部分をアリーナ席と呼ぶのだが、今回のライブではアリーナ席をフラットにしてセンター席と同一にし、巨大なフロアを作っていた。

*2:拳を突き上げたりヘドバンしたり踊ったり割れんばかりの拍手を送ったり。

*3:私は昔そういう気(け)があった。大きい会場のライブに行っても顔は良く見えないし音響も良くないから、家でCD聞いたり写真集見たりテレビで見たりする方が良い、と思ってあまりライブに行かなかった。それがいつの間にかライブ好きに。きっかけはよく分からない。

*4:アリーナとスタンドだったらスタンドの方が取りやすいと思う。多分。