よむきくたべるあるくみる きく別館

1994年から現在までのライブレポート。個人的な思い出。

天嘉-参 DANGER III 日本武道館

13時に九段下で同行者と待ち合わせ。S.O.A.P.のDVD(ライブ会場と通販のみで販売)を買うために、まずは物販の列に並ぶ。この列が異常に長く、武道館の門(正確には江戸城北の丸の田安門)の外にまで伸びていて、しかも何重にも蛇行! でも開演までまだ1時間半もあるから今並べば大丈夫だろう、という予測の元並んだのですが……ダメでした。売場が見えるところまでは進んだけれど、売場の前でも蛇行しているし、それに何より。開演時間が近付くにつれてスタッフの人が「定刻開演を予定しております!」を連呼。更に「1組目はS.O.A.P.です! 最初からご覧になりたい方は急いでご入場ください!」と。……脅しに屈しました。開演5分前くらいに戦線から離脱。

今日の席はアリーナ後方、ステージ向かって左側。予想よりもステージは見易かった(男性が少ないからかも)。ステージは特に凝った作りではないけれど、左右に花道が延びて、両サイドにサブステージ(といえるくらいの大きさのスペース)。更にサブステージよりも中央寄りにそれぞれスクリーン。去年はスクリーンを使っての演出が多かったけれど、今年はバックステージにも客を入れているので、多分そういう演出はないだろうと予想。実際、スクリーンは演奏中の様子を映し出すだけで、それ以外の映像は流れなかった。

1.S.O.A.P.
あれだけ「定刻開演」と脅されたにも拘らず、結局始まったのは14:40。やっぱり10分押したじゃないかー!! そのおかげで席に着いて少し落ち着くことができたけど。
いつもは綾小路きみまろのような前説があって、それから出てくるS.O.A.P.ですが、今日は前説はなく、その代わりにプロレスのような呼び出しのナレーションが。このあともS.O.A.P.だけでなく全てのバンドでその呼び出しがあった。「音楽戦士」のナレーション(というのかあれは?)と同じだったので、この部分でもコラボレーションしていたのかも。
天嘉1ではアレの被り物、天嘉2ではサルの着ぐるみだったS.O.A.P.、今回は普通でした。……と思ったら、何かひらひらしたものがkenとEinの腕に。白いフリンジ! Einはジャケットを着た上にフリンジをつけていたのであまり違和感がなかったけれど、タンクトップを着た剥き出しの腕にフリンジだけを紐で括り付けているkenちゃんはかなり可笑しかった。よく見てみればsakuraの腕にも黒いフリンジ。黒は後ろの闇にとけてしまって遠目にはあまり目立たなかったけれど、sakuraもken同様タンクトップだったので、やはり腕に直接フリンジで可笑しかった。kenとEinは演奏中に時々両腕を水平に挙げて、フリンジを強調していた。……今気付いたけど、もしかしてあのフリンジは鳥の羽根のつもりだった!? 酉年だけに!?
曲目はほとんど覚えていません。「Paradise」はやったような気がする。あと、Einがリードボーカルのが1曲あった。MCはkenちゃんが「メリークリ××ス!」とお約束の下ネタを連発。それに関連して「体の中心にあるものって1つしかないの知ってる? 鼻とか口とか心臓とか×とか×とか」 一瞬意味が分からなかった(念のため解説。体の中心線に沿ってある器官は、それぞれ1つずつしかない。……でも心臓って中心じゃないじゃん)。
普通に演奏したのは3曲くらい。その後は3人がステージの右端に立って、sakuraがアコギ、Einもギター(多分。音的にベースではなかったと思うけれど定かではない)、kenがタンバリンを持ってアコースティックタイム(?)。アコースティックな「GO! GO! S.O.A.P.」は面白かった。ステージにはマツケンサンバ風の金ピカ着流しを着たスタッフ(いつも前説をする人)と、青っぽいラメ着流しを着た2名のスタッフが出てきて、曲に合わせて怪しい踊りを踊ってました。
アコースティックは2曲。そのあとまた普通に1曲くらいやるかな? と思ったらそのままメンバーはステージを去り、金ピカ着流しスタッフがギターを手にステージに残る。そしてギター侍のものまねで、「S.O.A.P.(うろ覚えなので大幅に省略)凄い人気だって言うじゃな~い、でもあんたたち、2年前まではド素人ですから~~!!」
金ピカスタッフがステージを去ると客電もうっすらと点き、以上でS.O.A.P.終了。み、短い。しかもものすごく中途半端に終わってしまった気分。30分くらいやっていたはずなんだけど。
それにしても、1組目からすごい盛り上がり。去年は最初はこんなに盛り上がらなかった気がするけれど……S.O.A.P.だから? それとも客の総数が去年とは大違いなのか?

2.Velvet Spider
去年も天嘉で見たけれど、結構好き。見た目も音も80年代な感じでかっこいい、んだけど、歌詞をまともに聞いているとちょっと恥ずかしい(笑)。で、これも5、6曲やるかと思ったら3曲で終了。短い! 短すぎる! 初めて見た人には絶対印象残らないよ、3曲じゃ。
ちなみにこの時は座っている人とかトイレに立つ人とかが多くて、S.O.A.P.の盛り上がりとは大違いでした。やっぱりさっきの盛り上がりはS.O.A.P.だからか。

3.シド
セットチェンジ中に具合の悪い機材があったらしく、なかなか始まらなくて、まだかなまだかなーー、と思って待っていたらこのバンドでした。初めて見るバンド。どこからどう見てもヴィジュアル系。歌も上手いし楽器もなかなかいいけれど、しかしこの曲調、この歌詞はアレンジ変えれば歌謡曲……(と思っていたらパンフレットで自ら「哀愁歌謡曲」と謳ってた)。MCが意外と面白かった。ていうか、最近のヴィジュアル系ってこんな感じなのかな。

4.BUG
いやもうとにかくかっこよかった! kyoちゃん大好きだー!
(つまり曲とかMCとか服とかそういうことは全く覚えてないのです……)

5.ラヴィアンローズ
夏のバブルフェスティバルに続いて2度目の武道館。これもあんまり覚えてない……。聞き覚えのある曲があったので、多分あれはバブフェスでもやった曲だと思う。

6.ムック
恒例の(?)セットチェンジ中のSE。今回はクリスマスソング特集、又はウィンターソング特集と思われ、1曲目はマライア・キャリー(多分)の「恋人たちのクリスマス」、2曲目はglobeの「DEPARTURE」。その時点で次はムックというのがよく分かった。そして3曲目はラルクの「I Wish」。これで会場は大盛り上がり、手拍子やサビの部分のコーラスが自然発生してました。これのコーラスをしっかり覚えていた自分にちょっと感動(笑)。
ムックは見るたびに良くなっていて、ボーカルの声の伸びも、曲も演奏もかなり好みでした。MCは職務質問の話題。ボーカル達瑯は今年何度も職質に遭っていて、つい数日前にもまた遭って、どうしてこんなに職質に遭うのか考えてみた。結論は、体中から危険な匂いがしているから。デンジャークルーの一員なんだから危険な匂いがして当たり前だ! という話に拍手が巻き起こってました(笑)。
ちなみにムックから再び曲数が増えて5、6曲に。

7.acid android
yukihiroソロユニット。曲調は好きなんですが、照明があまりにチカチカするのでまっすぐステージが見られず。しかもS.O.A.P.以外はずっと座っていた、私の2列くらい前の背の高い女の子(しかも帽子着用)がここで再び立ち上がり、その頭が丁度yukihiroを隠していて……。ちょっと動くと見えるけれど、見ようとして頑張ると更に目が疲れる。というわけで下を向いて目を閉じて揺れていたら眠くなってしまいました(苦笑)。長時間のイベントだから疲れてきてたし。というわけであまり覚えていません。
あ、でもyukihiroの衣装が黒のスーツに黒のネクタイで、しかもロングジャケットですごくかっこよかった。ちょっと喪服っぽい感じもしたけれど。
そしてここでよく分かったこと。客のほとんどはラルクファン、且つそれぞれのソロも好きな人、だ。

8.TETSU69
というわけで眠さがピークに。足も疲れていたのでゆっくりした曲の時にとうとう座ってしまいました。アリーナで座ると何も見えないです。スクリーンすら見えない。
「15 1/2」とか「wonderful world」とか私も知っている曲が半分くらい。でもどうもTETSU69は私はあまり好きではないらしい。のりきれない。ラルクのtetsu曲と同じような曲調のもあるけれど……やっぱり声とか歌詞とか複合するとダメなのかも。
TETSUの服装は緑系のチェックのパンツ(スカートつき)にTシャツ。Tシャツはグッズだったらしい。

9.BLAZE
デンジャークルー大石社長も在籍しているバンド。今日のメンツの中ではかなり異色で、70年代ハードロックの匂いの強いバンドでした。渋くてかっこよかった。TETSUが終わりぎわ「次は社長のバンドだからみんな盛り上がって」と言ってたけれど、やはり今の若者には馴染みのない曲調で辛かったらしく、途中で座ってしまう人多数。まあ仕方ないか。
帰る時、BLAZEを評して「矢沢永吉みたい」と言っている人がいて、それはまだ分かるけれど、その連れの人が「そうそう、長渕剛とか尾崎豊とか」と言ってたのはめちゃくちゃ間違ってると思います。長渕と永ちゃんは全然違うぞ。尾崎なんか更に全く違うから!

10.P'UNK-EN-CIEL
恐らく今日の客のほとんどの、メインの目的。私もですが(笑)。
スミマセン私、HYDE P'UNKばっかり見てたので他の人の格好を覚えてません。だってHYDEめちゃくちゃ好みだったんだもん。髪型も好みだし、服もかっこいいし、それに眼帯が! 眼帯がめちゃくちゃ似合っててかっこいい!
テレビ番組で既にバレ済み(というか番組主導)のスペシャルゲスト、青木さやかはいつ出てくるのかとワクワクしていたけれど、ゲストがいるという素振りすらなく、まずは1曲目「milky way」。しかし途中でいきなり演奏が止まる。え、まさかここで乱入? でもゲストと一緒にやるのは「Round and Round」のはず、と思ったら、どうやらベースが機材トラブルだったらしい。しばらくして再び演奏再開。SMILEツアーで聞いた時も思ったけど、やはり原曲よりこっちの方が私は好きだな。
milky way」が終わったあと、tetsuがメンバー紹介&メンバーから一言。kenは何を言ったか忘れました。なんかだらだら喋ってると思ったらささっとまとめて終わってしまった。yukihiroは初め何も喋らなくて、tetsuが「みんなユッキーに喋って欲しいやろ?」と言って振ると、「今日は機嫌が悪いです。みんなが俺に意地悪をするから。だから反抗してやろうかな」 声は不機嫌そうではあるのだけれど、拗ねてる感じが可愛かった。いや可愛いとか言うと余計不機嫌になるのだろうけど。hydeはそれを受けて「俺は今日幸せです。みんな幸せー? じゃあその幸せをユッキーに分けてあげてくださーい」 か、可愛すぎ……。最後はhydeがtetsuを紹介。で、「これで全員やな?」と言っているところへ。
「ちょーっと待ったー!!」と青木さやかもとい、P'UNK青木の声が。左のサブステージからせり上がりで登場。赤いミニスカートのドレス(昔の森高千里みたいな何重にもなった膨らんだスカート)に白いジャケットに白ブーツで可愛らしかった。もっとセクシー系で来るかと思っていたのでちょっと意外でした。そしてステージ中央まで来てTETSU P'UNKと話す。でもこの時、hydeがカメラに向かって変な顔をしてみせているのがスクリーンに映し出されていて、みんなそっちに注目。話している内容と客の笑う部分が微妙にズレてました。話していた2人は気付いていなかった模様。そのせいか話していた内容は覚えてません。覚えているのは「どこ見てんのよ!」をやったのと「私が来たからにはYUKI P'UNKも機嫌を直して」と言われてyukihiroが苦笑してたのくらい。
で、「Round and Round 2005」。青木さやかは途中でネタを言ったり叫んだりセリフを入れたり、ということもしていたけれどそれらはあまり目立たず、ステージ上を踊りながらあちこち移動している(「踊っている」より「動いている」感じ)時間が一番長かったです。見せ所だったはずのピアノ(キーボード)は、他の楽器の音に紛れてしまってあんまりきちんと聞こえなかった。でも面白かった。(青木さやかのことばかり書いているけれど、曲もかっこよくて良かったです。あと多分この曲の時に特効で火柱が上がっていたような。)
演奏が終わるとあっという間にメンバーは袖へ。時計を見たらぴったり21時。まさかこれで終わりってことはないよね?(真偽の程は分からないが、武道館で音を出せるのは21時までという話を聞いたことがあるので) セッションやらないかなあ、と思ってステージを見ていると、どうやらまだ機材を入れ替えたりして、終わりではない様子。でもセッションにしては楽器が少ない。ということはもしかして今年も……。

11.L'Arc-en-Ciel
予想通りでした。hydeHYDE P'UNKの時とは服も変えて眼帯も取っていたけれど、髪型だけでも素敵(←hydeにメロメロらしい)。
曲は新曲の「killing me」。タイトルからイメージしていたものとは全く違って、ノリのいい明るい感じの曲調。歌詞は聞き取れなかったけれど、もし暗い歌詞なら、明るい曲に暗い歌詞の取り合わせはめちゃくちゃ好みだなぁ。ノリが良くて楽しかった(途中少し転調しているところがあってそこはリズム取りにくかったかも)。銀テープが飛んだのはこの時……か、P'UNK-EN-CIELの時。私の席にも飛んできて、少しだけ取れました。
何か少しMCがあったような気もするけれど、全然覚えてない。

結局セッションはなく終了。「以上をもちましてこの公演は終了いたしました……」という場内アナウンスも流れ始めて確実に終わりだと分かったので、物販に行くため急いで出ようとしているところに、わーっと歓声。振り向くと左のサブステージから再び青木さやかがマイクを持って喋りながらせり上がってくるところでした。今の終了アナウンス、青木さやかだったのか! 気付かなかった。さすが元アナウンサーだけあって、声も話し方もとても綺麗。そして普通のアナウンスが終わったあと、「上京してきて10年、こんなに温かいクリスマス(ステージ、だったかも)は初めてです。ありがとうございました」と、恐らくネタではなく素で感想を。最後に「あんたたち、気をつけて(ここから声色変えて大声で)帰りなさいよー!」と言いながら沈んでいきました。

急いで出て物販に並び、5分くらいでDVDとパンフレット購入。というか物販テント前は、「音楽戦士」とP'UNK-EN-CIELのコラボTシャツ売場以外はほとんど混んでいなかった。テントの前に来てから何を買おうか迷っている人がいたので、まさか開演前のあの長い行列も、買うものがあるかもしれないからとりあえず並んでおこうかな、という人が多かったのかもしれない。私がDVDのためだけに並んだあの1時間半は何だったのー! 物販なんてそんなもん……(泣)。
ちなみにパンフレットには、今日の各バンドの登場順と予定時刻が書かれていました。先に買っていれば全て承知の上で見れたのか。私は次が誰だか分からない方が楽しいから、これは開演前に買えなくて良かったけど。しかし予定通りならばP'UNK-EN-CIELは20:10に終わるはずだったらしい。予定通りならラルクのあとでセッションもできたのに。

長時間で眠くなったり疲れたりしたけれど、面白かったです。来年もあるのなら来たいなあ。来年こそは時間通りに進めてセッションを……。